※正常稼働ですが、動作時間は計測していません
■キズ汚れ程度
風防:小
裏蓋:綺麗
ベゼル:綺麗
ベルト:新品社外品
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クラウン (Crown) モデルの位置づけ・沿革
「クラウン」は、セイコー(諏訪精工舎など)が「マーベル(Marvel)」の後、1959年に新設計のムーブメントをベースとして登場させたシリーズです。
マーベルは1956年に出た比較的小型のムーブメント(11 1/2 型など)を使っていたのに対して、クラウンでは機械サイズを大型化(12 型など)し、より精度や耐久性を重視する設計がなされました。
クラウンシリーズは、その後1960年代を中心に、グランドセイコーなど、より高精度・高級モデルへと繋がる基礎/布石となったモデル群です。
「J14089」についての情報
「J14089」という型番を持つクラウンの個体について、具体的な情報がいくつか確認できます。
製造年:1961年製とされているという記録があります。
ムーブメントと石数:19石(手巻き)という仕様が記載されています。
ケース素材:前面(フロント)が EGP 20 ミクロン(金張めっき)、裏蓋がステンレススチールという仕様が述べられています。
サイズ:本体径36mm(竜頭を除く)でラグ幅18mmという数値が出ています。
「J14089」が「12 型クラウン(Cal.560 系統)」かどうかは確定できていませんが、クラウン全体の流れで言えば、Cal.560 系の機械を使ったモデルが多数あるので、関連の可能性はあります。
技術的特徴・意味合い
「クラウン J14089」のようなモデルが持つ特徴には、以下のようなものが挙げられます。
大型ムーブメントへの移行
マーベルからクラウンへは、サイズを大きくして(12 型など)、テンプ(心臓部)や香箱(ゼンマイを収める部分)を大型化し、ゼンマイの巻き量や慣性モーメントを増やすことで、精度や姿勢差の改善を図る設計がなされました。
耐震・耐久性の向上
ダイヤショック(耐震機構)や切れにくいゼンマイ、保油性(油の持ちやすさ)など、使用・経年での安定性を改善する要素も入っています。
実用・装飾のバランス
ケースのメッキ(金張り)、文字盤や針の仕上げなど外観の品質もそこそこ凝っており、実用時計でありながらも「見栄え」も意識したモデルです。J14089 の EGP(金めっき)20 ミクロンという仕様もそのひとつ。
情報の限界・不確かな点
ただし、「J14089」という個体に関しては、以下がはっきりしない/情報が不十分な点です:
キャリバー番号(ムーブメントの具体型式)が確定しているものとして文献で確認できていない(例:Cal.560 かそれ以外か)。
製造時期が 1961 年という情報は複数の出品などから来ているが、公式 Seiko のカタログ等で「J14089」の位置づけがどの年モデルか、どの仕様と併用されていたか、詳細なパラメータが網羅されたものは未確認。
実際の生産数や流通数、バリエーション(文字盤色、メッキの種類など)がどれほどあったかも、個々のアンティーク市場や収集家の情報に頼る部分が大きい。
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